誰かとの関係が悪く、今とても悩んでいて、苦しいとします。
実際に、人間関係の悩みは、職場のストレスとして最も多いものです。そのため、人間関係の悩みや苦しみが診察場面で取り上げられることは多いです。
そこで、「そういうのは人生相談であって、診察とか治療とかとは違うのではないですか」というご質問を時々受けます。
人生相談と、診察・治療の違いは、次の3点に集約できます。
- 1.医学的な診立てがある
- 2.型がある
- 3.医学的な説明やアドバイスがある
1.医学的な診立てがある
診察では、医学的な診立てがあります。
診察では、その人の苦しみの度合いを診立てて、その度合いに応じた対応をします。一般の人生相談では、病気の診断は出来ませんし、もっぱら個人的な体験に基づいたアドバイスに限定されると思われます。
人間関係の苦しみは程度によって、次の3段階に分類できると考えています。
- 苦しいが、健康なレベル
- 健康と病気の中間レベル
- 病気レベル
どのレベルの問題なのか、それをご一緒に検討して、当方の診立てをお伝えします。
どのレベルの問題であっても、ご来院いただいた以上は、当院として出来ることをさせていただきます。健康なレベルであれば、例えば今後病気を予防するために気をつけていただく点についてのアドバイスを行います。今の自分の苦しみが、うつ病というほどには至っていないと分かって安心される場合もあります。逆に、今の苦しみは治療対象となる病気の症状だと分かり、対応の方向性が見えて安心される場合もあります。